Sustainability talk 12 久保田秀暢(前編)

日本の自動車の品質に対してはずっと信頼感があったと思うのですが、
安全という面でも信頼感はあったのでしょうか。
イメージとしてはどうですか?

イメージとしては、日本車はリライアビリティですよね。
信頼性は、壊れないということにつきるのではないでしょうか。
安全性については、もしかしたらBMWやベンツの方が高いのかもしれないけれど、ブレーキ性能が良いとかあるのかもしれないけれども、とりあえず壊れませんよね。

でもヨーロッパでヨーロッパのものを買ったらクルマに限らず何を買っても壊れます。
日本のものは100円ショップで買っても壊れない。その差じゃないですか。
ヨーロッパの人になぜ日本車を買ったのかと聞いたら、「壊れないから」と答えますよ。でも安全性が高いからとは聞きませんね。

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Rome / Italy

昨日そういえば、夜レストランで食事をしていたら隣の席にいた中年夫婦とおばあちゃんでずっと日本製品の話をしているんです。
たぶん私が日本人だということを知らなくてですよ。
「最近は日本製品といってもちゃんと見なくてはダメよ。メイドインマレーシアの日本製品もあるし、SONYもPanasonicも、トヨタだってアメリカでつくっているトヨタが問題になっているんだから」って。
よく知っているなと思いましたね。

やっぱり信頼性ではないですかね。
それで売っていますよね。
日本製品は壊れませんから。

韓国製品はどうですか?

欧州市場でヒュンダイはここのところ販売台数が年率2割伸びていますよ。

それは凄い。

この間日産を抜きましたよね、トヨタに迫る勢いで。
だからヒュンダイってものすごく増えていますよ。やっぱり安いですから、それに信頼性もそこそこ高い。
電化製品でもどこにいってもサムソンばっかりですよ。PanasonicやSONYもあるけど、やっぱりサムソンが多いですね。値段がちょっと安い。
電化製品ではサムソンが溢れているし、街ではヒュンダイがいっぱい走っているし。

サムソンはマーケティングが凄いんですよ。
もちろん日本の製品を分解して製品を研究しているんですけれど、そこに地元マーケティングをプラスして、インドでは洗濯機に芋洗いモードというのをつけたり、そういうところが凄いんですよ。

サムソンは絶対に最初に商品を出さないそうですね。
トップランナーにはならない「二番手を行く」というのが、日本でいう社是だそうです。ヒュンダイのクルマもだいたいどこかで見たことがあるようなデザインが多いですよね。
トップランナーにはならないと。

まあ、トヨタさんもそういうところありましたけどね「Wishってどこかで見たことがあるよな」とか。
私も好きですね。
ミレーニアはなぜ売れなかったのだろうかと思っています。