New York City / USA
先程ドバイの政府の方ともお話しをされたとおっしゃっていましたが、実際に脳や感覚の研究の成果を活かした街づくりをしているところや、実際に見られるところはありますか?
まだ行なわれていませんが、ベルリンは将来的にはそうした街づくりをしていこうとしています。
こうした知識を積極的に活かそうと考えているのは、シンガポールです。
シンガポールにも行ってきたところで、リー・クアン・ユーと会いました。
シンガポールは民主主義ではありませんが、よい政府であればいいのです。
シンガポールの街は様々な知識を統合することに成功しています。
テクノロジー・アンド・デザイン大学が新しく作られました。
今言ったような知識をかなり応用しています。アメリカのオハイオにも似たようなものがありますが、これは我々が行なっている活動の中心になっています。
我々は学者として、様々な知識を提供しているわけですから、自動車業界や、政治ももっと積極的にならなければいけません。
我々の知識を考慮しなければなりません。
ですから私はいろいろな場所で講演を行なって、我々の知識を広めようとしています。
ただし、そこで問題になるのは、業界ごとのテリトリーがあり、業界ごとにブロックされてしまうという問題があります。これは人間的な問題ですね。
我々は何かを与えられてそれをやるというのではなく、常に「(競争ではなく)共争」で、産業界や政治と、我々学者が一緒に行なっています。
ではどのように我々が目標とするものを達成出来るかというと、それは教育です。
我々はこのビルの中で、教育のプログラムをここと一緒に作っています。
ですからこの「共争」にとって重要なことは境界を越えるということです。
それぞれが持っている領域の境界を越えて、一緒にやっていく。
経済、政治、教育が一緒になって境界を越えたところでひとつの目標を達成しましょうということです。
たとえば、我々は、新しい学科を作ることも考えています。
脳の研究を応用して、そうした教育のプログラムを作るということです。