第5回ASEAN NCAP Protocol Meeting(ANCHORⅡ)開催さる
ANCHORⅡ最後の議論の場となるプロトコル会議が、9月15日16日両日Hotel Jen Manila, Philippinesで開催された。今回の決定事項を整理して11月インドネシアのバリで開催される Stop The Crash eventで2021−2025のプロトコルが発表される。
最終MeetingではASEAN NCAPから提示された文書に対して様々な議論がなされたが、以下の内容に関しては変更又は削除や確認事項となった。
- Specification of vehicle testに関して販売開始3ヶ月前にノミネートと書かれた文書が一般的でないという意見が多くあり削除になった。
- RVTテストプロトコルに関して、「ドライバーのシングルアクションにより、従来のバックミラーからカメラからのリアビュー画像へ、またはその逆に切り替えることができる。」という文書を「RVTディスプレイのみのモデル(光学インナーミラーなし)がRVT NCAP評価の対象になる場合、メーカーは2台のテスト車両を提供する。RVTをオプション装備と想定しているため RVTと光学ミラーの比較としてRVTを評価できるようにする。」に変更する。これは、このテストプロトコルの目的を考慮するとドライバーによるシングルアクションで変更できるという事は、二つの機能を搭載することになり、必然的に販売価格が上がってしまうという意見によって変更された。
- CPDに関してどのような機能のシステムが適正化という議論になりASEAN NCAPから日産のシステムがある意味ベンチマークになる。よく研究して欲しいとの要請があった。
- その他として2シーター車のCOP規定をどうするかという意見があったが、今後の課題となった。
- Protocol Meeting終了後、ホンダからADAS for Motorcycle project in ASEANというプレゼンテーションが行われた。これはASEANで125cc以下のダミーのプロトコルを開発しようとする試みだ。四輪車と二輪車を製造しているホンダとしてMotorcyclist Safetyに積極的に貢献したいという提案だった。この案件に関しては10月21日-26日に開催予定のVehicle Safety Week Event in Melaka, Malaysiaで、ANCHORⅡのメンバープラス+αで議論することになった。尚、ホンダはUTAC関係者もこのMeeting招聘する計画を立てている。
今回が新プロトコルを議論する最終Meetingとなったが、今回のプロトコルはBlind Spot DetectionなどMotorcyclist Safetyのプロトコルが新たに加わったのが特徴的だ。
ASEANのRoad Safetyを推進していくには、Motorcyclist Safetyは非常に重要な要件だが、今の段階ではまだ四輪車と二輪車のハーモナイズの観点からいうと端緒についたところだ。
会議会場のあるマニラパサイ市は、空港からも近く国際コンベンションセンターなどもある国際都市だ。この様な国際的な地区でも、道路インフラの整備が非常に悪く、歩道も整備されていな場所が多く見受けられる。ASEANのRoad Safetyは産官学の協力なしには成り立たない。