Sustainability Talk 003

「2050年までに、世界のすべてのクルマの燃費を現在の50%に。」デビッド・ウォード

エフアイエー・ファウンデーション 事務総長

写真:デビッド・ウォード

2009年のジュネーブモーターショーで、2050年までに自動車の燃料消費量を50%削減する宣言がなされた。この宣言は、FIA Foundation国際エネルギー機関(IEA)国際交通フォーラム国連環境計画(UNEP)の4つの世界的組織が共同で立ち上げた「グローバル燃料経済イニシアティブ(GFEI)」が策定したもので、世界的なプログラムによって、年間2ギガトンのCO2排出量(EUの現在の年間排出量の半分に相当)を削減する道筋を提示している。

写真

Flex-Fuel Car
Stockholm / Sweden

今年3月のGENEVA MOTORSHOWで始まった『50 by 50 GLOBAL FUEL ECONOMY INITIATIVE』(以下『50 by 50 INITIATIVE』)キャンペーン。あなたは発起人ののひとりですね。
どんな内容ですか?

『50 by 50 INITIATIVE』は、国連環境計画(UNEP)と国際エネルギー機関(IEA)、国際交通フォーラム、それに私たちFIA Foundationが共同発起人となって提唱しているキャンペーンです。
私たちは、”2050年までに、世界のすべてのクルマの燃費を現在の50%に向上させること”を達成するための、グローバルなイニシアチブに着手しました。
OECD加盟国の新車平均燃費は、2020年までに30%、2030年までに50%改善できる可能性があります。
急速に自動車の普及が進んでいる非OECD諸国においてもOECDに準じた速度で改善できる可能性があります。
このようなペースで新車の燃費向上が進めば、2050年までに世界中のクルマの燃費を50%以上改善することが出来るでしょう。
これは、もう一方の言い方をすれば、2050年までに、地球上を走るすべてのクルマ(一台一台)の二酸化炭素CO2排出量を現在の半分にしようというものです。
これが達成できると、一年あたり60億バレル以上の石油が節約できることになります。
これは、原油1バレル100ドルと仮定すると、年間6000億ドルにも相当します。
私たちは、これを達成するために政府、自動車業界、およびそのほかの利害関係者と共に進むつもりです。