第11回「2024 NCAP & Car Safety Forum in Tokyo」on Web の全プログラムが好評のうちに終了
世界の交通安全のKey Manたちと問題点や知識を共有し、彼らと話し合い、意見交換する第11回 NCAP & Car Safety ForumはRemoteで開催いたしました。
まず、2024年7月10日〜7月23日の2週間、Guest Key ManたちからMovieプレゼンテーションが行われ、そのプレゼンテーションをもとに視聴者とGuest Key Manたちとの意見交換、質疑応答を行いました。
第11回となる今年も従来通り
Theme 1「 NCAP」
Theme 2 「Automated Driving Now & Future and Automotive」
の二つをテーマとし
ゲストスピーカーは
- アンドレ・ジーク Andre Seeck (BASt)
- デビッド・ハーキー David Harkey (IIHS)
- リュー・ペン Liu Peng (C-NCAP/CATARC)
- リー・タオ Li Tao (C-ICAP/CATARC)
- ヤハヤ・ビン・アーマド Yahaya Bin Ahmad (MIROS)
- アレハンドロ・フラス Alejandro Furas (Global NCAP)
以上の皆様にご参加いただき、貴重なMovieプレゼンテーションが行われました。
各Guestのプレゼンテーション全部で8Sessionあり
Theme1「NCAP update 2024/2025 & outlook 2025~2030」
- Session1
アンドレ・ジーク Andre Seeck (BASt)
Euro NCAP Roadmap 2030 - Session2
デビッド・ハーキー David Harkey (IIHS)
Deep dive with dummies
(This webinar is a behind-the-scenes look at the history and use of crash test dummies in our testing and research programs.) - Session3
リュー・ペン Liu Peng (C-NCAP/CATARC)
The 2024 version of C-NCAP and the strategic planning for the 2027 version - Session4
ヤハヤ・ビン・アーマド Yahaya Bin Ahmad (MIROS)
ASEAN NCAP update 2024/2025 outlook 2025~2030 - Session5
アレハンドロ・フラス Alejandro Furas (Global NCAP)
Latin NCAP and Global NCAP update 2024/2025 outlook 2025~2030
Theme2「Automated Driving Now & Future and Automotive」
- Session6
アンドレ・ジーク Andre Seeck (BASt)
Legal Requirements for Automated Driving - Session7
デビッド・ハーキー David Harkey (IIHS)
Partial automation
(What it is and what it means for safety - this webinar provides an understanding of partial automation 'Level 2' systems, our latest research, and an update on our safeguard ratings program to encourage automakers to produce safer systems.) - Session8
リー・タオ Li Tao (C-ICAP/CATARC)
Update on Automated Driving in China Now and Future and Special Epochs
以上のMovieプレゼンテーションが行われました。
上記のゲスト達からのMovieでのプレゼンテーション終了後には、参加者から多くの質問や意見を頂きました。それをGuestたちに投げかけ、彼らから返信するという形で意見交換をすることができました。
Guest Key Manたちからは、世界各地域のNCAP 2024/2025のUpdateと2025~2030の見通しについて説明がありました。
デビッド・ハーキー氏からは2024/2025のUpdateや2025~2030の見通に関するプレゼンテーションではなくダミーに関するものでした。
IIHSのテストおよび研究プログラムにおける衝突試験用ダミーの歴史と使用について、舞台裏で何が起きて何が考えられているのか紹介するMovieが使われました。ダミーは高価なもので1体1億円以上のものもあります。しかし男女差、体格差、大人・子供、地域人種差により様々なダミーが必要です。今後はAIや3Dモデリング/3Dプリンターなども使いながら対応していく必要性があることを考えさせられました。
アンドレ・ジーク氏からは、以前から言われていた2026年以降の新しい4つの評価システム
・Safe Driving・Crash Avoidance・Crash Protection・Post Crash Safety
の詳細が話され、特に
Driver Engagement(Driver Monitoring、Driving Controls)
Vehicle Assistance(Speed Assistance、ACC Performance、Steering Assistance)
Occupant Monitoring(Seatbelt usage、Occupant classification、Occupant presence)
に関しては詳しい説明がありました。
それと2022からスタートした商用車の評価も、今後は大型トラックやバスにまで拡大する予定があると言うことも言及されました。
リュー・ペン氏からは、2024年版の変更について2021年版と比較した規制変更の説明がされました。
既存のアクティブセーフティシステムであるAEB VRUと歩行者保護が統合され、2024年版のVRU保護モジュールが形成されます。
乗員保護の重み付けは60%から54%に削減され、削減された6%はADASと照明に再割り当てされます。
他に、中国国内大手企業2社は、2024年のC-NCAP 5つ星評価の達成を目指して5つの車両モデルを開発しており、そのうち4つは基本的に5つ星評価の要件を満たしていますが、1つのモデルはしきい値をわずかに下回っているとのことでした。
ヤハヤ・ビン・アーマド氏からは2026−2030の改定の話が主体で、Fitment Rating Schemeの詳細が話されました。
続いてAOP、COP、Safety Assist、Motorcyclist Safetyの改定の詳細の話があり、Safety AssistにおいてはLane Keep Assist、Motorcyclist SafetyにはAEB MCが評価項目に追加になると言うことです。
それとManikinに関して、以前から言われているように、ASEAN データに基づくものの使用が望ましいと言う話がありました。(Manikin 6歳 (105-135cm) &Manikin 10歳(≈135cm))
アレハンドロ・フラス氏からは、
Latin NCAPの2025 年から2030 年に向けての新しいプロトコルの説明がありましたが、運用開始は2025年1月から2025年12月に移動さすると発表がありました。
そしてAOP、COP、VRU、Safety Assist(SA)の4つの柱の説明があり、AOPにRoof Crush Resistenceが追加になり、SAのSBRが強化されるということです。VRUのAEBに関してはかなり詳しい説明がされました。
Global NCAPに関しては、インドとアフリカ向けのプロトコル運用を、当初は2021年1月に予定されていましたが、COVIDパンデミックの影響で、2022年7月に延期することが決定され。少なくとも2025年末まで有効になると予想されます。
その中で、参加者からはGlobal NCAPのインドでの活動とインドのBharat NCAP活動の関係性についてコメントを求められました。
Bharat NCAPのプロトコルとGlobal NCAPのものを比較すると厳しさに欠ける点もあるため、そこが解消されるまではインドでのGlobal NCAPのプロトコルの適用は続く見通しのようです。
それと、アレハンドロ・フラス氏は日本の複数の自動車メーカーが型式指定取得に際しての検査で不正が発見されたことをかなり心配している様子でした。
Automated Driving Now & Future and Automotiveは
以前からアンドレ・ジーク氏は自動運転と自律運転の違いを言及していましたが、今回のプレゼンテーションでは、法的要件をSAEのLevel3とLevel4を比較しながら説明されました。
デビッド・ハーキー氏は自動運転車に向けて、セーフガード評価コンポーネントとして
Driver monitoring、Attention reminders、Emergency escalation、Cooperative steering、Safety features
の5つつの視点で様々な車を評価した結果などで、現状の自動運転について話されました。
それと、米国で「オートパイロット」をめぐりテスラの200万台リコールを調査したと言う記事の話もされ、ネーミングはドライバーの勘違いを引き起こすのではとの問題提起もありました。
C-ICAPリー・タオ氏のプレゼンテーションでICVの取組みは国家規模だと言うことが伝わってきました。
自動運転はまだまだ乗り越えなければならないことがあります。
一方で期待をしながら、現状をしっかり認識する必要があります。
最後に、Guest達からのプレゼンテーション終了後に参加者から多くの質問や意見を頂きました。その中でゲストからはプレゼンテーションでは聞くことが出来なかった内容も提示を受けることが出来ました。
参加者の皆様からの多くの意見質問を受け、ゲストたちからもプレゼンテーションMovieの作り甲斐があったと、共に皆とてもhappyになったと考えております。
第11回「2024 NCAP & Car Safety Forum in Tokyo」on Webに、多くのGuestと参加者を得たことを誇りに思います。
ご参加頂いた皆さまにとって、今回のForumはいかがだったでしょうか。
参加しやすかったでしょうか。
理解しやすかったでしょうか。面白かったでしょうか。
ご意見をいただけたらと思います。
ご参加頂けなかった方も何かご相談やご要望あれば承ります。
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info@sustainablecommunications.jp
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