Sustainability Research 24

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Napa / California / USA

今我々は、自動車メーカーと自動緊急ブレーキシステム(AEB)の標準装備化を話し合っていますが、それをいつ実現すると明言させるのに難航しています。
2000年半ばからすでに使用されていて、今や成熟したテクノロジーであるAEBに対しての約束さえできないのなら、自動車両の実現などそう早くは実現しそうにありません。
テクノロジー・マニアのためのおもちゃとしてのニッチ・マーケットはあるかもしれないが、マス・マーケットはまだ遠い先のことで、価格、車が対処すると想定出来る全ての状況を検証確認するなどには、もう少し時間がかかるでしょう。

保険は非常に競争の激しいマーケットです。
保険会社は自動運転車のためにどんな新しい商品を登場させられるか、知恵をしぼっています。
それに関しては張り切っていると思いますよ。
なぜなら衝突防止テクノロジーのために収益が減る事を知っているからです。
事故は無くなりはしなくても、減っていくでしょう。
そこで保険会社はどこから収益を得るかを考えなくてはならず、この自動運転車の課題を検討しているのです。
私は保険業者ではないので、はっきりとは確信はもてませんが、ある広い意味での原則は満たされなければならないと思います。
例えば、車を道路上で運転するには、その車は保険にはいっていなければなりません。
所有者として私はその責任を負います。
これは法のシステムであり、これは変わらない。
しかし、事故が起きるとちょっと複雑な事になります。
どちらの車に非があるかの問題だけではなく、運転者が車を制御していたか、自動ソフトが制御していたかの問題がでてきます。
自動車メーカーはこれを理解し、受け入れています。
彼らはこれからも衝突事故の責任を負います。
これからも事故はおきるでしょう。
彼らの過失ではなくても、これが起きる状況はありえます。
ですから、彼らは自分たちが支払う分をわかっています。
保険会社はそれを補償する保険契約をつくり、自動車メーカーと契約するか、自動車メーカーが自分たちの補償のためにこの保険を買うかするでしょう。
しかし、金銭的負担が障害になるとは思えません。
なぜなら、法のシステムは今までにも輸送等に関して沢山の変化に対応してきたので、すぐに適応する事が出来ると思うからです。
保険はこれからも売られるでしょうが、ひとたび事故が起これば、問われるのは、あなたが運転していたのか、ソフトウエアがコントロールしていたかという点で、もしソフトがコントロールしていたのであれば、これはまた複雑なことになるでしょう。

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Arlington / Virginia / USA

参考までに言いますと、これは既に起きているのです。
問題になりうる分野の一つがNon-crash fire(事故以外の原因で起きる火災)で、これは自動運転車とは何の関係もありませんが、火災が起きたとき、もしもその車両がリコールになっていたら、保険会社はその車両がリコールされた後だったかどうかを明らかにします。
リコール前であれば、それをメーカーに差し戻し、メーカーがその損害に対する責任を負います。
だから保険会社がフォローするべきパターンはすでに出来ていると考えます。
問題はその情報をもっていなければならないこと、車が自動運転モードになっていたかどうかを証明することができるデータをその人がもっているという、何らかの同意がなければならない。
これが鍵となる情報となります。
全ての衝突防止テクノロジーに対して今このことが本当に必要となっています。
その件をエージェンシーに伝えたので、今作業していると思います。
車のブラックボックスに関して言えば、現在は「adaptive cruise controlが作動しているかどうか」を伝える義務はありませんが、これは義務化するべきですね。
もしもAEBが起動していたら、EDRに記録されるべきです。
これらのシステムがオンかオフだったかは、記録されるべきです。
なぜなら、何か問題が起きた時に、もしもそのシステムが起動されていたかどうかの記録がなければ、後で大きな問題が起きるでしょう。
救いは全てのメーカーが自己防衛のためにこれらの情報を記録しているので、後はアクセスの問題だけだと思います。