Sustainability Research 006 ジョニー・スヴェドルンド(前編)

写真

Trafikverket / Borlänge / Sweden

安全性に保証がないということですか?

それも理由の一つです。
そのほか責任分担の問題もあります。そうしたものを後から取り付けた場合に、クルマに対する安全の最終的な問題がどこにあるかということです。

市販のカーナビがあるとします。
クルマ自体にカメラがついていて標識を読みとり、画面の右上に有効である制限時速が表示されます。
クルーズコントロールなどがクルマに付けられています。
それから、EuroNCAPの中で制限速度を表示する装置がついているクルマはプラスポイントがつきます。
以前ISAのAをアダプテイション(Adaptation)と言っていましたけれど、今は(Assistance)。
アダプテイションは以前から使用していた言葉ですが、強すぎると自動車業界が嫌ったので、インテリジェンス・スピード・アシスタンスとなっています。
この機能を使ってクルマとカーナビとをどのように接続させるかを自動車業界とディスカッションしています。

これに関しての需要はすでに企業などであると思います。
例えばクルーズコントロール。
既にカーナビには道路の制限速度が表示されるものもありますね。
クルーズコントロールを行なっていてそれを見ながら、この両方を接続出来ないのかと思う人は随分いますよね。
少なくとも「法律とか強制というより自主的に」という言葉を標榜しているスウェーデン国内では、押さえつけるより一緒に協力しましょうという方がやりやすいのです。

アルコールロックを例に取ると、スウェーデンでは飲酒運転の予防に関するアルコールロックの受け入れ率は100%という数字が出ています。
アルコールロックの奨励に関しても「そんなの当たり前だ」という姿勢です。
スピードを見ると43%ですから、アルコールロック同様に受け入れ姿勢をもっと上げたいのです。
スウェーデン国内では新しい一般道の最高時速制限は80kmになりました。
ですから道路の様子とスピードのリミットがある程度納得出来るものであるということの意思統一を図りたい。
このくらいの広い国で広い道路なのだから時速100kmで大丈夫だというような。