Sustainability Research 006 ジョニー・スヴェドルンド(前編)

写真

Göteborg / Sweden

メルセデスやレクサスなどの上位機種ではすでに、事故の際にクルマとメーカーのセンターが直接連絡を取れるシステムがありますが。

そういう技術は10年も前からボルボにもありますが、そうしたクルマはヨーロッパ全体では1%以下なので、統一して各国の救急に連絡が行くようなシステムにすると指示することが望ましいのですが、ここまで時間がかかったのには、国によって救急への番号が統一されていないからでした。
例えば、ある地方自治体では112番にかけると、救急につながり、ある自治体では警察につながるという、統一性がなかったからです。
つまりセンターがなかったのです。

そのセンターを2013年につくるということですよね?

適用の方法はそれぞれの加入国次第です。

そんなことを言っても、地続きで他の国から走って行けますよね、それでよいのでしょうか?

そういう場合は、例えばフランスで事故に遭ったら連絡がどこかしらに通じて、そこからこちら側の官庁に通じるような形になるように希望するしかないですね。
スウェーデンでは悲観的です。
なぜならこうしたサービスは社会的なサービスではなくて、民間・市場で解決するべき問題で税金を使うべき問題ではないという意見があるのです。
しかしスウェーデンではSOSのセンターが出来ていますし、これを付け加えることにそれほど更なる費用はかからないので、実現されるとは思いますが。
ですから、このE-コールの件での経験を踏まえて考えると、先程の実験のいろいろな情報をセンターに集めるというようなところまで進むにはかなりの時間がかかるでしょう。
もちろん自動車産業が自主的に運用していくことがない限り。

(後編に続く)