Sustainability Research 010 ロドルフォ・シェーネブルグ(前編)

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Wiesbaden / Germany

一つのトライアルですが、横浜の小学生、幼稚園児に携帯の位置表示機を持たせて、運転者に子供たちの居場所を知らせるようにしています。

ドイツでは10年ほど前に、子どもたちに小型で廉価なそのようなものを持たせることを検討しました。
大人なら上着に収まるような小型のものです。
しかし、歩行者がそのようなものを携帯しているかどうかは100%確認することはできないですよね。
多くの場合使うことができるけれど、全てというわけにはいきません。
ですから、きちんと歩行者の存在を確認し安全を守るにはレーダーもしくはカメラといった併用システムが必要だと思います。

将来このシステムをどのように活用するかが、大きなポイントです。
全車両がこのシステムを搭載すれば危険箇所がどこかを全員が知ることができますよね。
100メートル先の道路がすべりやすくなっている、または事故があったからスピードを落とす必要がある、または霧の発生など、直接的に情報を得ることができるようになります。
これが一つの可能性です。

また危険な交差点があることが分かっているとかの場合、インフラ要素を取り入れて車の走行速度などの情報を車に送ることも考えられます。
ですから、車車間通信と車両インフラの組み合わせだと考えます。

三つ目の重要なテクノロジー、新素材に関して教えて下さい。

アルミもチタンもマグネシウムも、可能性の一つですが、高強度鋼は安全性という面から我々にはより重要です。カーボンファイバーも現在開発中です。

電気自動車やハイブリッド車の安全についてはどうお考えですか?

電気自動車に関しては、我々にとって新たなチャレンジが発生すると考えています。
例えばバッテリーです。
車両内に安全な場所を確保しなくてはなりません。
そのためには電気自動車の構造をもっと高めなければならないと思います。
ハイブリッド車に関してはガソリンタンクを車両内のもっと安全なところに設置する必要があります。
このように新たな課題がありますが、今のところ十分な規制も方向性もありません。
新しい車のための規制/法律や調整が必要です。
現時点ではメーカーは各々独自の方向に動いているので、方向性を与えてくれるものがありませんね。

電気自動車やハイブリッド車の静粛性の問題については?

私の見解では、静かさはあまり大きな問題ではないと思います。
なぜなら他のどの車もとても静かだからです。
確かに、目の不自由な方のためには、電気自動車には何らかの対策が必要であるかもしれません。
でもそれはノイズジェネレータでないことを願います。
東京のような大都会では、たくさんの交差点で何千台という車による騒音の問題があるからです。