Sustainability Talk 007 小川和久(前編)

「アングロサクソンの世界には「ひとつのバスケットに卵を入れるな」という教育があります。」小川和久

特定非営利活動法人・国際変動研究所 理事長

写真:小川和久

日本が世界に打って出るには、まず、日本をちゃんと知らなくてはなりません。
そこで今回は、日本の方に究極の見方を語っていただきました。
産業論から、文化論、国体論まで。

日本のあるべき姿に対する、強く、リベラルな、一つの意見です。

日本は技術の優秀さに目を奪われて、本当に押さえるべきことをはずしているところがあるのではないでしょうか。

写真

London / UK

日本人が国際会議に出ていない状況について、どう思われますか。

まず、そんな姿勢ではビジネスチャンスに出会えませんね。
つい最近も先端テクノロジーのカンファレンスに出席した友人からメールがあって、「また日本人がいなかった」と。
6年前にあった最先端の監視カメラの国際的な技術会議でも日本人の姿がまったくありませんでした。
もし、そこに出ていれば、日本は4年先を走れたのではないかと思います。
国際会議に出るのに必要な経費は交通費と通訳くらいでしょ。
通訳は大切なので、レベルの高い人をつけるにしても、高額な負担ではありませんよね。
リスクもとりあえずはない、アフガンやイラクに行くのとはわけが違うのですから。
「無事、これ名馬」で、何もトライしようとしない。
これは『無事、これ駄馬』ですよね。
私は馬が好きなので馬にも失礼だ。
社内力学で生きている日本企業、企業人たちに、早く気づいてほしいと思います。