小川和久(後編)
日本が世界に打って出るには、まず、日本をちゃんと知らなくてはなりません。
そこで今回は、日本の方に究極の見方を語っていただきました。
産業論から、文化論、国体論まで。
日本のあるべき姿に対する、強く、リベラルな、一つの意見です。
米、中との関係はどうですか。
11月16日に日米中委員会(日本記者クラブ)で講演をしました。
ここでは、今アメリカと中国が接近する中で日本の地位が危ないとかそんな話を聞きたかったようですが、私は「何を考えているんだ」といいました。
「アメリカは中国を経済的においしい国に、安全保障面では安全な国に変えてしまおうという戦略で、先代のブッシュ政権からやっている。そその戦略において絶対に必要な同盟国が日本だ。」そんな話をしたら、「わかりました」ということになった。
しかし、オフレコのはずだったのに翌日には中国語圏の新聞に出てしまいました。
日本政府顧問、小川和久は語る、となってしまったのです。
日米中については、「正三角形の距離が変わってきている」と一般論から入るのが日本の議論。
しかし違いますね。日米中の中における日本の役割の重要さをわかっていない。
普天間を見てもわかります。
アメリカ側は12月4日にワーキンググループをやってまとまらないから怒って帰ってしまったのですが、私はあの連中と翌日、ホテルオークラで会って、怒鳴りあいになりました。
国家同士の約束を守らない日本は問題ですが、日米同盟を壊さないというのはアメリカの基本戦略です。
日本が安保を切ったらアメリカは世界のリーダーでいられないのです。