ジョニー・スヴェドルンド(後編)
今あなたが期待している、これから発展する、もしくは進化する技術を
3つぐらい挙げてもらえませんか。道路でも車両でも。
Stockholm / Sweden
私が担当してきたのは交通安全分野で、環境に関する分野は素人なので、バッテリーや、ハイブリッドなどは知りませんが、安全の分野に関して言えば、4つあります。
アルコールロック、シートベルト、疲労、スピードです。
シートベルトに関しては、シートベルトをするように促す装置(ワーニング等ですね)は一般化していますね。
その他に技術で進んできたのは、スリップ防止のESCで、スウェーデンで売られる新しいクルマの90%以上はこの装置がついています。これに関してはそれを評価するシステムが欲しいと思っています。
マーケットから出てきたこうした技術を早く評価して「これは良い」とマーケットに信号を送れるシステムが必要です。
ここで安全に関して非常に大きな効果があるとなれば、それが「売り」になりますからね。
市場導入直後に評価出来るものが欲しいですね。
疲れに関してはどのようなものがありますか?
スウェーデンでの大きな事故には、運転手が疲れていて居眠り運転に近い、疲労が原因のものが多いので、これをいくつかの技術を組み合わせて事故を防止する方法があると思います。
運転手が疲れてきていることを感知するテクニックは既にありますが、それからをどうするかというのが次の段階での問題です。
それをどうするかというのは?
その情報をどのように使って…
覚醒させるかということですか?
機械でドライバーの疲れを感知した場合に、警告ですよと伝えるだけでいいのか。
他に、警告があってもドライブし続けたら少し後に警告して、ちょっと起きるけどまた同じようなことが繰り返されるのではないのか。
レーンキーピングも一つの例ではあります。
この疲れに対応した処置として。
日本車ではドライバーの視点の置き方を見て、居眠りのパターンに当てはまったら、ワーニングが出るようになっているそうです。
それが疲れを感知する一般的な方法です。
他にもあって、例えば、ハンドルを動かす様子とか。
起きていると頻繁に動かしますが、疲れていると動きが鈍くなりますから。
道路から考えた場合に、運転していて疲れにくい道路はありますか?
もちろん疲れやすいか疲れにくいかはあると思います。
道路をつくる側はそうしたことを考慮しています。
単調な道路か、ある程度カーブのある道路かとかですね。
しかし、疲れというのはいろいろな理由が関係しているので、例えば、休暇でスキーを精一杯やってきた後の帰りだとか、あるいはスポーツ競技の試合の後にクルマを運転して帰って選手が事故に遭ったこともありますし、一概には決めつけられませんね。