Sustainability research 19

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Paris / France

技術的課題と法律の課題との間にあるそのようなせめぎ合いの中で、保険と技術的な問題との境界線はどの方向に行くのでしょうか。

6年前になりますが、私は、私のチームに法的問題を扱うために法律専門の職員を迎えることを決定しました。
法的問題に必要だからです。

さて今日では、全てのメーカーが自動運転に取り組んできています。
フォルクスワーゲンは既にクルマに技術を搭載しています。
ヴァウンシュライクというクルマです。
都市の中心部で自動運転を行ないます。
とにかく、全てのメーカーが自動運転に取り組んでいるのです。
そして我々も既に6年間取り組んでいるのですが、困ったことに技術開発のスピードは法律の変更よりも大変速い。
法律に関する取り組みは、社会とのディスカッションが必要ですし、政治も巻き込まなくてはなりません。
なぜなら、この変化は非常に大きいのです。

変化というのは、クルマのシートに座っているのに、クルマがどう動こうとドライバーには責任がないということです。
こうした大きな変化において、技術は用意ができているのに、法的な面では、ディスカッションを繰り返しているために、市場に導入することが認められない、という状況を恐れています。

そのようなわけで、私には現状はわからないとしか言えません。
私は、原則的には楽観的なほうですが、それでも完全な自動運転が法的に認められるとは思えません。
この10年以内にはまずないでしょう。
10年以内に技術的にはできているかもしれません。
しかし、実現できないでしょう。
残念なことなのですが。

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Washington D.C. / USA

先週、運輸省で打ち合わせてきたのですが、そこで彼らが技術には非常に疎いことに気がつきました。
ですから、まず彼らを説得することから始めなければならないわけですが、まるでサイエンスフィクションですよ。
「わからない。けれど、もうすぐ実現するでしょう」と。
すると彼らは「そうですか。でも我々には関係がないから」と。

日本や、他の国は、状況が違うのでしょう。
しかし、私は、技術的な変化に法律の改正や政治的な考え方が追いつくとはとても思えません、残念ですが。